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遊戯王共通テスト的な何か 解答解説・感想編

(以下の目次をご活用ください)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(この記事は「遊戯王共通テスト的な何か 試験問題編」のネタバレの塊になります。試験問題をまだ解いていない方は下記の記事を先に読んでいただくことをオススメします。)

 

t.co

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

解答・解説

 

問1

下線部1について、会話で取り上げられている改定のひとつ前の回(2022年12月1日施行)のリミットレギュレーションで禁止カードに制定されたカードを1つ選べ。

 

正答は 2.《烈風の結界像》

他の「結界像」シリーズカードと比べて《王神鳥-シムルグ》や《スワローズ・ネスト》などデッキ内からのリクルート手段が手軽なうえに抜け道となる属性がややマイナーな風属性という強力な封殺カードの1枚であるからか環境で時折利用され、【ふわんだりぃず】の流行がトドメを刺す形になりマスターデュエルでは2022/12/01、後を追う形でOCGでも2023/01/01改定で禁止になった。

《ハリファイバー》は2022/09/30改定、《ディバインガイ》は2022/08/31改定で禁止。《グリフォンライダー》はマスターデュエルでは禁止されておらず、OCGでは2022/10/01で禁止になっている。

 

 

問2

下線部2について、《覇王眷竜スターヴ・ヴェノム》が制限カードに制定された主な原因と考えられるカードとして最も相応しいカードを選べ。

 

正答は 4.《LL-インディペンデント・ナイチンゲール

《簡易融合》などから出したこのカードを《覇王眷竜スターヴ・ヴェノム》2体でコピーすることで、攻撃力6800で他のカードの効果を受けず起動効果で4000のダメージを与えることのできるモンスターを作って8000バーンで勝つ、というルートが【魔術師】で流行した。規制理由が一意にこれだけのせいかは不明だが、他の選択肢が明らかに間違っているため4.を選ぶのが正解となる。

誤答選択肢はすべて「LL」のエクシーズモンスター。

 

 

問3

下線部3について、《ブロックドラゴン》でサーチできる組み合わせとして正しい組み合わせが以下の(1)~(4)のうちにいくつあるか選べ。

 

正答は 2.2つ

《ブロックドラゴン》の正しいサーチ対象となりうるのは、「レベル合計がちょうど8になる」「岩石族モンスター」「1~3枚」の組み合わせ。(1)はレベル合計が6、(2)はサーチ対象が4枚となるため不適。(3)と(4)が適正であるため、2.が正解となる。

 

 

問4

下線部4について、【神碑】を使った対戦における以下のシチュエーションで最も適切と思われるサーチ先を1つ選べ。

 

正答は 4.《怒れる嵐の神碑》

状況判断問題のように見えるが、《神碑の穂先》でサーチした後に相手のデッキの一番上のカードを除外し相手デッキの残り枚数が2枚になるため、4.以外のカードはデッキを除外する追加効果を持つ効果を発動できない(《解呪の神碑》はデッキからカードを手札に加える必要があるため、現在の状況で発動できたとしても相手がデッキにカードを戻さなければデッキ枚数は1枚を切ってしまう)。そのためこのターンに確実に決着をつけるのであれば、効果解決時に除外枚数を1枚~相手の場の枚数まで選べる《怒れる嵐の神碑》以外にサーチする必要のある選択肢は特段存在しない。

 

 

問5

下線部5について、「○○な壺」シリーズについての以下の記述のうちから誤っているものを1つ選べ。

 

正答は 3.「○○な壺」シリーズはすべて「○○で○○な壺」に登場している。

「○○な壺」シリーズで唯一の速攻魔法である《大欲な壺》のみ他の壺と合体したカードが発表されていない。

4.については《貪欲で無欲な壺》と《強欲で金満な壺》の両方とも発動タイミングにメインフェイズ1開始時を指定しているため、どちらを先に発動してももう片方を同一ターン中に発動することはできない。

※選択肢2について、2023/01/09の16:30に誤字訂正版を差し替えるまでは「魔法カードの種類は6種類」と選択肢2も正答である形になっていました。そのため、差し替え以前にこの問題を2.と解答された方は正答として進めてください。この度は得点に大きく関わる誤字をしてしまい、また解答制作時にも見逃してしまい申し訳ありませんでした。

 

 

問6

下線部6について、以下の相手の召喚を制限する永続罠からマスターデュエルでのレアリティがURに設定されているものを1つ選べ。

 

正答は 1.《センサー万別》

設問通り。誤答選択肢のほか、《スキルドレイン》などはSRのレアリティに設定されている。

 

 

問7

下線部7について、《閃刀姫-カガリ》のリンクマーカーの正しい向きを選べ。

 

正答は 1.左上

設問通り。《シズク》が右上、《ハヤテ》が左下、《カイナ》が右下になる。通常の【閃刀】でリンクマーカーが重要になることは少ないが、閃刀リンクモンスターになる初動を水増しするために《フォーマッド・スキッパー》とサーチ先に《パラレルエクシード》などを採用した場合、《パラレルエクシード》を出す先として利用するタイミングがある可能性が生まれる。

 

 

問8

下線部8について、この会話の後に発表されたセレクションパック「ヒロイック・ウォーリアーズ」のピックアップカードとして《セリオンズ“キング”レギュラス》が紹介された。(テキスト中略)この②の効果を発動するためのコストとして墓地に送ることができるカードの記述について、以下の記述から正しいものを選べ。

 

正答は 3.どちらも正しい

9期以降のカードテキストでは「○○」モンスターカード、という表記は「デッキ内でモンスターカードとして扱われるカード」を指す。よってフィールドで永続罠扱いであっても問題なく墓地へ送れるし、自身以外と書いていないので自身を墓地へ送ることも当然可能。③の効果以外でモンスターカードでない扱いになっている自身を墓地に送って発動できるかについては、②の効果をそもそも失っているため考慮の必要はない。
ただし8期以前のカードテキストでは、似た記述であっても現在状態を参照する(9期以降の書式でいうところの「○○」モンスターにあたる範囲を指す)場合があるので注意が必要。

 

 

問9

A.のカードについて、正しい記述を1つ選べ。

 

正答は 2.カード名の「V」「F」「D」はそれぞれ「バニッシャー」「フューラー」「ディザスター」から取られていると推測できる。

レベル9の「真竜皇」カード、《真竜皇アグニマズドV》《真竜皇バハルストスF》《真竜皇リトスアジムD》が存在し、これらのアルファベット部のルビは選択肢の通りである。このカードがこれら3枚でエクシーズ召喚でき、効果でこれらをサポートすることもあって、このような推測が可能である。

誤答選択肢について、このカードの正しいルビは「しんりゅうおうザ・ビースト」である*1。また3.についても、アドバンス召喚関連のサポートを受けることはできないが、《真竜皇の復活》の蘇生効果や《ドラゴニックD》の攻守アップ能力など、そこそこの数のサポートに対応している。

誤答選択肢1.を選んだ場合、野良犬に噛まれたとでも思って次に行くのが正しいと思われる。

 

 

問10

A.のカード内の[ ア ]の中にあるテキスト文中に書かれていない単語を、以下の中から1つ選べ。

 

正答は 3.属性

[ ア ]中にある《真竜皇V.F.D.》の②の効果の正確なテキストは、「このカードがモンスターゾーンに存在する限り、自分の手札の「真竜」モンスターの効果で破壊するモンスターを相手フィールドからも選ぶことができる。」となっている。属性の判断は手札の「真竜」側に記載があるため省略されている形。

 

 

 

問11

B.のカードの①の効果について、以下のうち①の効果とそれ以降の動きとしてルール上誤っているものを1つ選べ。

 

正答は 4.《フレムベル・アーチャー》(後略)

《水晶機巧-ハリファイバー》の①の効果に関する制約は、「この効果で特殊召喚したモンスターは、このターン効果を発動できない。」である。よってこの制約をすり抜けられるのは、「《ハリファイバー》で特殊召喚したという関係を切ってから発動する効果」か「発動しない効果」になる。

誤答選択肢の《エキセントリック・ボーイ》は効果として扱わないテキストのため発動できない・効果無効にかかわらず強制的に適用され、《ウィード》は発動しない永続効果のため適用が可能、《アタック・ゲイナー》は墓地に送られてから発動するため関係が切れており発動可能。

《フレムベル・アーチャー》はそもそも発動ができないせいで自身を墓地に送ることもできないため、効果を発動している4.の選択肢がルール上誤っていることになる。

 

 

問12

C.のカードについて、このカードの挙動で注意する事項について、有効な記述がいくつあるか選べ。

 

正答は 2.2つ

(1)は「AUTO」だと①の処理終了後のクイックエフェクトが勝手にスキップされ発動タイミングを逃したまま優先権が相手に移り②の効果で破壊されてしまうので、特に除去カードを伏せている時はONにしておく必要がある。(2)は自身やフィールドのリンクモンスターを除外して発動してしまううえに発動のキャンセルができないため計画的な確認が必須。

(3)に関しては、召喚成功時の誘発効果のチェーンの積み方の都合でそもそも《パラレルエクシード》の①の効果を《アクセスコード・トーカー》の①の効果より先にチェーンブロックに乗せることができない(《アクセスコード・トーカー》の①の効果を発動するか決定してから《パラレルエクシード》の①の効果を発動するか決定しなくてはならない)。なお(3)の挙動が可能な場合については《アクセスコード・トーカー》のチェーン不可効果がチェーンブロック全体を結果的に守るため、可能な限り最後にチェーンブロックに乗せたほうがいい。

 

 

問13

C.のカードについて、以下の状況において《アクセスコード・トーカー》の状態として正しいものを選べ。

 

正答は 1.《アクセスコード・トーカー》の最大打点は4300で、相手の《激流葬》では破壊されない。

《アクセスコード・トーカー》の①の効果は参照するリンクモンスターが存在する墓地のコントローラーは指定していないので、相手の墓地に送られた《マスカレーナ》を指定して打点を2000上げることができる。また《マスカレーナ》の効果はリンク召喚を行ったプレイヤーから見て相手のコントロールする効果で破壊されないを付与するので、コントロールが移動したとしても破壊されない対象はリンク召喚を行ったプレイヤーから見て相手のまま変わらない。

 

 

問14

D.のカードについて、エクシーズ素材を4つ以上持った《No.86 H-C ロンゴミアント》を処理する方法として正しいものを1つ選べ。

 

正答は 3.《イタチの大暴発》

誤答選択肢のうち《海亀壊獣ガメシエル》と《超融合》は「●4つ以上:相手はモンスターを召喚・特殊召喚できない。」に抵触する行動のためそもそも発動ができない。《拮抗勝負》に関しては有効になりうるが、どうしても《拮抗勝負》自身か《拮抗勝負》を場から離れさせるカードが場に残るので1枚を場に残す余地が生まれてしまい、結局《ロンゴミアント》以外を除外されてしまう。

また《超融合》だが、《ロンゴミアント》のエクシーズ素材が3つの場合でも融合素材として効果で墓地へ送ることができず処理方法として不適になる。

 

 

問15

下線部1について、この2枚のカードのルビとして正しいものを選べ。

 

正答は 3.《ラビュリンス・シャンドラ》と《ラビュリンス・ストービー》

設問通り。

 

 

問16

下線部2について、会話中に抜粋されている《白銀の城の竜飾灯》や《白銀の城の火吹炉》の効果のために手札から捨てた場合、常に効果を発動できないものがいくつあるか選べ。

 

正答は 1.1つ

《白銀の城の竜飾灯》や《白銀の城の火吹炉》は「コストで手札から捨てる」であり、効果で捨てる必要があるカード類の他に、タイミングを逃してしまう「時の任意効果」である《霞の谷の幼怪鳥》も発動できない。(1)の《魔轟神獣キャシー》は8期以前のテキストだが、「時の強制効果」であるためタイミングを逃さず発動する。

「手札から(結果的に墓地へ)捨てる」は「手札から墓地へ送る」に内包されているため発動できるが、《マクロコスモス》状況下では「手札から捨てる」ことはできても「手札から墓地へ捨てる」ことはできないことに注意。なお今回のケースで《マクロコスモス》が貼られていた場合は、そもそも《白銀の城の竜飾灯》や《白銀の城の火吹炉》自身をコストで「墓地へ」送ることができなくなるため発動ができない。

 

 

問17

下線部3について、以下の4枚の通常罠カードの中に《白銀の城の召使い アリアンナ》や《白銀の城の竜飾灯》の「自分の通常罠カードの効果でモンスターがフィールドから離れた場合に発動できる」効果を誘発できるカードはいくつあるか選べ。

 

正答は 2.2つ

《緊急儀式術》と《叛逆の堕天使》が誘発する。これはカードの特性というよりも召喚方法の特性であり、(通常の)儀式召喚融合召喚はチェーンブロックを作って効果解決時に墓地へ送るため誘発するが、アドバンス召喚シンクロ召喚・エクシーズ召喚・リンク召喚はチェーンブロックを作らずに行うのみなので効果で墓地へ送った扱いにならない。

個人的には《緊急同調》も《星遺物からの目醒め》も、罠の効果は「召喚を行う権利を得てそれを即座に行使する」までであり、あくまで墓地へ送るのは罠カードではなくプレイヤーだという認識である*2

 

 

問18

下線部4について、この範囲に該当するカードに《ブラック・ローズ・ドラゴン》が存在する。(テキスト中略)この[ イ ]の中にある効果について、正しい記述を1つ選べ。

 

正答は 4.攻撃力を下げる効果である。

[ イ ]内のテキストにあたる②の効果は「1ターンに1度、自分の墓地から植物族モンスター1体を除外し、相手フィールドの守備表示モンスター1体を対象として発動できる。その相手の守備表示モンスターを表側攻撃表示にし、その攻撃力はターン終了時まで0になる。」となる。

厳密には「攻撃力を0にする効果」であって「攻撃力を下げる効果」ではない*3が、攻撃力は基本的に下がる。*4

 

 

問19

今回登場人物Cが発案した下線デッキ【A】【B】【C】【D】のうち、2023年1月3日にマスターデュエルで実装されている範囲のカードで、斜体部と網掛け部で説明されている意図したシナジーが全て十全に発揮できるデッキはいくつあるか。

 

正答は 1.1つ

デッキ【B】のみが登場人物Cの想定通りの挙動で機能する。

誤答選択肢について、【A】の「暗黒界」モンスターはいずれも効果で捨てられる必要があり、《白銀の城の竜飾灯》たちでは効果が発動しない。デッキ【C】はかなり機能するが、《トリックスター・リンカーネーション》は「相手の手札枚数が相手のデッキ枚数より多い場合は発動できない」という裁定があるため、デッキ切れを狙うのであれば他にもデッキを削る手段が必要であるため「普通の【ラビュリンス】に《トリックスター・リンカーネーション》を入れるだけでいいからお手軽」という要件を満たせない。【D】に関しては《ウェルカム・ラビュリンス》の①の効果を発動すると次のターンが終わるまで悪魔族以外のデッキ・エクストラデッキからの特殊召喚が不可能になるため、《アルティマヤ・ツィオルキン》を特殊召喚したり効果を誘発させることができなくなる。

 

 

問20

以下はこの会話の時点ではマスターデュエル未実装の「ラビュリンス」カードである《迷宮城の白銀姫》のテキストである。(テキスト中略)このカードの効果に関する以下の文章のうち、正しい記述を1つ選べ。

 

正答は 2.(選択肢略)

①の効果のためには「ラビュリンス」カードの効果の発動、または通常罠カードのカードの発動が必要になる。そのため1.のように通常罠カードの効果の発動のみの場合や、2.の《バロネス》で「ラビュリンス」カードの効果の発動そのものを無効にされた後に①の効果を発動することはできない。

また③の効果は「時の任意効果」であり、これは他のラビュリンスたちが持っている通常罠カードを発動した「場合の任意効果」と違い通常罠カードに直接チェーンする形で発動する必要がある効果である。それに伴って、自分の通常罠カードは発動後相手に優先権が渡ってしまいそこに何か相手が通常罠カード以外の効果をチェーンすることで③の効果の発動を防がれてしまうのに対し、相手の通常罠カードの発動時には優先権の関係でこちらが先に効果の発動をできるため、横槍が入ることなく③の効果を発動できる。

このように一見すべての選択肢が誤っているように見えるが、《迷宮城の白銀姫》の①の効果は条件を満たしたそのチェーン上で発動が可能、かつスペルスピードが2であるため《バロネス》の効果にチェーンして①の効果を発動し特殊召喚ができる。2の選択肢文章には《バロネス》の処理後という指定は無いため、他3つの選択肢が明らかに間違っていることも含めて正答は2.となる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

作問者からのコメント

お疲れ様でした。作問担当の斬進です。20問をひとり、2日で作りました。

今回は「遊戯王の問題、受験問題みたいに作ってるのどっかで見たな……自分にもできるかな?」という思いつきからノータイムノープランで開始したので、本当に何の目的もなくなんなら身内で消化する予定で表紙とか作りました。

 

 

前回(記事にもした重箱の隅クイズの近辺)の反省を生かし、今回の目標は「多角的な方向から得点を狙える、平均6割付近狙いのテスト」というものでした。

 

「多角的な方向から得点を狙える」という点について。例えば登場するカードのテキストをすべて載せるスペースが無い以上どうしてもカード知識は必要になるのですが、カード知識がないと1問も解けない、という風にはしたくありませんでした。そのためルール的な挙動を分かっていればその場でテキストを読んで解答できる問11や問16のような問題を用意したり、純粋なカードテキストの知識ではない問1や問6のような問題を用意させていただきました。

また問1や問6は遊戯王というよりもマスターデュエルの知識を問う設問になっていますし、問12などはモロにマスターデュエル特有の現象についての記述が出てきます*5。逆にマスターデュエルに触れていなくても答えられる問題も多く、特に問8と問20のマスターデュエル未実装カードのテキストを読む問題ではその部分のカード知識があればアドバンテージを得られるようになっています。とはいえどちらの問題もメインは「その場でテキストを解読するアドリブ力と挙動の理解力」であるべきで、そのように作問しましたがどうでしょうか。

 

「平均6割」については上の目標を達成するために作問する以上、どうしても全員が全部の問題を取れるようにするのは難しい、ならば難易度の高い問題を入れることで平均点を6割にしよう、という副次的な目標です。

選択肢の作り方についても、単純な4択問題以外にも「3~4択+この中にはない」形式や「3~4つの文章からいくつ正しい/誤った記述があるか選択」形式を入れることによって、選択肢の作り方から正解を察されることが極力ないように注意を払いました。

個別の問題について、例えば問10は「真竜の特殊召喚コストを相手の場で払えるようにする」というざっくりとした記憶があったとしても少し悩むような問題構成と選択肢になっていますし、問13は実際に面倒な処理を問題にしました。そして問19と問20には殺意を込めました。ラダーのTierに載るようなデッキに入らない幅広いカード知識と「《リンカーネーション》だけではデッキを削りきれないので別途デッキを削る手段がいる」という針の穴ほどの矛盾を見逃さない必要がある問19と、マスターデュエル勢にとっては初見のテキストな上で「一見選択肢3と4が対立しているように見え、そこから3か4のどちらかであるとアタリをつけると間違える」「選択肢をきっちり精査するとすべての選択肢が間違っているように見える」「発動を無効にされる前に出せば選択肢2の『このターン中に①の効果で特殊召喚できる』という書き方に矛盾しない」という3重のトラップが仕掛けられている問20。皆様正解できたでしょうか。

この2問については日本語をめっちゃ考えましたが、ブーイングは受ける覚悟です。すいません。日本語がわかりづらいのもテストの華ということで……。

 

最後に謝辞を。

今回のテストを制作するにあたり、テストのテストプレイとアドバイスを元ゴリラさん(TwitterID:@isonozexal)とほり。さん(TwitterID:@mikamihoP)、いかざこさん(TwitterID:@prof_ikazako)にいただきました。深夜帯にもかかわらず解いていただき本当にありがとうございました。

また、この問題を解いていただいた方、解答解説のこんなところまで読んでいただいた方。本当にありがとうございました。作問者冥利に尽きるとはこういうことを言うんだと思います。

 

それでは、また何か書くことを思いつきましたら。

 

 

 

 

 

 

おまけ:ボツ問供養

 

 

リミットレギュレーションのクラフトポイント分解ボーナスを受けたロイヤル加工のカードを分解した場合、貰えるクラフトポイントはいくつになるか選べ。

 

1.30

2.50

3.70

4.90

 

 

【正解を表示】

2.50

リミットレギュレーションのクラフトポイント分解ボーナスは「通常分解した際のポイントに+20ポイント」であり、ロイヤル加工を分解した際の30ポイントと合計して50ポイント。

遊戯王マスターデュエル」の知識を純粋に問われる問題。環境デッキを握っている側の人間のほうが解きやすい。

現在の大問1にあたる問題の前に、数学の問題でありがちな小問集合の大問1を設置する予定があり、そのために制作された問題。結果として文系問題をベースにすることに決めたため入る場所がなくなりあえなくボツとなった。

 

 

 

次のカードのうち、カードイラストがソロモードの「チュートリアル」のバナーに使われているカードを選べ。

 

1.《鼓舞》

2.《不屈の闘志》

3.《一騎加勢》

4.《増援》

 

 

【正解を表示】

1.《鼓舞》

設問の通り。誤答選択肢のうち《不屈の闘志》は「デュエルストラテジー2」のバナーに採用されている。ちなみに《鼓舞》は通常罠カードで、「自分の場の表側モンスター1体を対象としてターン終了時まで攻撃力を700アップする」という《突進》の下位気味互換カードだが、れっきとした第9期にあたる2014年出身カードであり、「クリフォート」の登場と同じ月にこのカードが刷られている。海外で発売されたドラフト用パックのためにこのカードが作られたためカードパワーが低いのだが、なんとこのパックには前述の《突進》も再録されていた。

ソロモードから問題を作るにあたり、やっていない人間が極力少ないストーリーから問題を作ろうとした結果このような形に落ち着いた。

一応ストーリーの選択時に《鼓舞》というカード名が見えるものの、チュートリアルであることもあり純粋な記憶勝負の小問としては難易度が高すぎるという判断になりボツとなった。

 

 

 

次のうち、英語名にのみ「エクスクラメーションマーク(!)」が使用されているカードはいくつあるか。

 

(1)《永久に輝けし黄金郷》

(2)《ダブル・アップ・チャンス》

(3)《閃刀起動-エンゲージ》

(4)《ドカンポリン》

 

1.1つ

2.2つ

3.3つ

4.4つ

5.すべて該当しない

 

【正解を表示】

4.4つ

英語名は上から順に《Golden Land Forever!》《Double or Nothing!》《Sky Striker Mobilize - Engage!》《Boompoline!!》。

遊戯王カードWiki」のおもしろ記述として有名な、《門前払い》のページに記載されている項目からの出題。ちなみに英語名で言うと個人的には《ギョッ!/Oh F!sh!》が好きです*6

大問3で未界域の任意のモンスターの名前を出し、そこに下線を引いて「未界域の英語名は『Danger!』であり、英語名のみにエクスクラメーションマークが使われているカード群である。」と引っ張って出す予定だった。しかし表紙に「TCGとの選択科目」って書いてあるのにめっちゃTCG問題であることに気付いたのでボツ。出したかった。

 

*1:ちなみに「V.F.D.」と書いて「ザ・ビースト」と読む理由だが、「黙示録の獣」に由来するという説が有力視されている。

*2:作問者も不安になったので全部マスターデュエルでの挙動を確認しました

*3:遊戯王上では主に《あまのじゃくの呪い》などが関わった場合に明確な違いが出る

*4:というか選択肢を「攻撃力を0にする効果である。」と書くと明らかにこの選択肢が正解っぽく見えてしまうためこう書かざるを得なかった。

*5:この問題の(1)の文章がこの問題で一番伝えたかったことです。

*6:「Oh,Fish!」と「Ohf! sh!(shはshitの短縮形)」がかかっているらしい。